フジテレビ系2024年10月期ドラマ「海のはじまり」で、母を亡くした少女に優しく寄り添う青年を演じ、大きな感動を呼んだ俳優の池松壮亮さん。
多くのメディアで見かける人ですが、これまでにどんな作品に出演してきたのか気になりますよね。
この記事では彼の経歴やおすすめ出演作について紹介していきたいと思います。
池松壮亮の経歴
基本情報、主な出演作
池松壮亮の基本情報は以下のとおりです。
<基本情報> | |
本名 | 池松 壮亮(いけまつそうすけ) |
生年月日 | 1990年7月9日 |
年齢 | 34歳(2024年11月現在) |
出身 | 福岡県福岡市 |
身長 | 172cm |
血液型 | A型 |
事務所 | (無所属) |
四人兄弟で、姉は元女優の池松日佳瑠さんです。下に妹と弟がいます。
壮亮が10歳のとき劇団四季のオーディションを受け合格、ミュージカル「ライオン・キング」のヤングシンバ役としてデビューしました。
2003年にはハリウッド映画「ラストサムライ」で映画に初出演を果たします。
2005年「鉄人28号」のオーディションでは1万人以上の中から、鉄人28号を操縦する金田正太郎役を勝ち取りました。
その後も「紙の月」「ぼくたちの家族」(ともに2014年)など話題作への出演が絶えません。
映画中心のイメージがありますが、NHK大河ドラマ2005年の「義経」、2007年「風林火山」などにも出演しており、今後の更なる活躍が期待される俳優です。
デビュー前 ~ 独立
子供の頃はスポーツ少年で小学校時代にで5年間ラグビーをやっており、さらに野球を高校まで続けていたそうです。
高校まで地元の学校に通いながら学業と俳優業を両立させ、高校卒業と同時に上京。日本大学芸術学部映画学科に進学し映画監督としての勉強をし、その後本格的に俳優活動を始めます。
2023年8月には長く所属していたホリプロを退社し独立。フリーランスになり活躍の幅が広がったと言われています。
2023年4月には女優の河合優実さんとの熱愛が報じられました。前年の映画「ちょっと思い出しただけ」での共演をきっかけに交際が始まったとされています。実力派俳優の二人で、とてもお似合いですね。
池松壮亮は様々な役を上手く演じ分け、その高い演技力に定評のある役者です。
映画の役柄で言うと、「愛にイナズマ」の誠一のような割と直情的な役も良いですが、「シン・仮面ライダー」の本郷猛のように感情を抑えた人物の表現がとても上手い人だと感じます。
おすすめ出演作品
池松壮亮が出演する、注目したい映画を3つご紹介致します。
「シン・仮面ライダー」(2023年)
あらすじ
仮面ライダー生誕50周年企画として、「エヴァンゲリオン」シリーズや「シン・ゴジラ」などで知られる庵野秀明監督が、
原作へのリスペクトを込めつつ新たな仮面ライダーを生み出した作品。
本郷猛(池松壮亮)は謎の組織・SHOCKERの研究員によって身体を改造され昆虫合成型オーグメント・バッタオーグとなり、人並み外れた身体能力を得る。
しかし組織の理念に疑問を抱いた緑川ルリ子(浜辺美波)と共にSHOCKERを脱出、追跡してきた蜘蛛オーグ(声: 大森南朋)を何とか撃破するものの、その後も様々なオーグ(怪人)との戦いに巻き込まれていく。
見どころ・感想
往年の仮面ライダーから引用したエピソードなど、旧作へのリスペクトが随所に込められています。
ただ、よくあるポジティブなヒーローものではなく、悪者を倒してスカッとするという展開でもありません。主人公である本郷猛は自らの意志ではなく身体を改造され、半ば成りゆきで戦いに巻き込まれていくことになります。
ライダーマスクを被ると暴力の制御がきかなくなり、敵のオーグ(怪人)を血しぶきが飛ぶほど過剰に痛めつけるなど、手放しに「正義」と言えない部分もありますが、逆に私は作品に深みを与えていると感じました。
全体的に悲壮感というか陰鬱な世界観に包まれており、庵野監督の代表作「エヴァンゲリオン」シリーズにも通じるものがあります。
感情を表に出すことが苦手な役の池松や彼のパートナーである浜辺も、表情や感情を抑え目の演技で淡々と話す人物で、だからこそたまに人間らしさを見せられたときはグッとくるものがあります。
あまりストーリーについての深い説明はなく、蜘蛛オーグを倒したら次はコウモリオーグとの戦い、更に蜂オーグ、といった具合に次々と怪人に挑んでいく展開です。戦闘シーンはCGも駆使したスピード感あふれるアクションで、それなりに見ごたえがあると思います。
上記のような内容からファンの間では賛否が分かれる作品ですが、難しいことは考えず『派手なバトルシーンを観たい』、『一風変わったヒーローものが観たい』という方にはお勧めできる作品です。
「愛にイナズマ」(2023年)
折村花子(松岡茉優)は映画監督になることを夢見て奮闘していたが、助監督(三浦貴大)やプロデューサー(MEGUMI)とそりが合わず、あげく彼らに大切な企画を奪われ、映画監督になる道も絶たれてしまう。
そんなときに出会った不思議な魅力を持つ青年・正夫(窪田正孝)に励まされ、稲妻が轟く雨の中、自身で映画を撮ることを決意する。
家族をテーマにしたドキュメンタリー映画を撮影するため、花子は10年以上も音信普通だった家族たちに連絡、妻に愛想をつかされた父(佐藤浩市)、口だけがうまい長男(池松壮亮)、神父である次男(若葉竜也)が実家に集合する。
花子が構えるカメラを前にぎこちない演技をする彼らだったが、次第に本音を吐き出し始め、家族の隠されていた真実が明らかになっていく。
調子がいいけど憎めず、家族思いの長男・誠一を池松壮亮が好演している。
「ちょっと思い出しただけ」(2022年)
松居大悟による監督・脚本。第34回東京国際映画祭で観客賞を受賞。
佐伯照生(池松壮亮)は怪我によってダンサーの道をあきらめ、劇場の照明係として働いている。
野原葉(伊藤沙莉)はタクシーの運転手で、様々な人を目的地まで送る日々。
この二人が恋人どうしだった6年間を、別れ→付き合っていた頃(同棲)→出会い、と時間をさかのぼる形で物語が進んでいきます。
いずれ別れることが分かっているから、ラブラブに過ごしている二人も切なく見えてしまいます。
最後まで特別な出来事が起こるわけではなく、淡々とドキュメンタリーのように幸せだった頃の日常を切りとっていく。
そんな二人を観ているうちに、私たちはふと自分自身の思い出を振り返ることになります。
誰しも忘れられない恋愛や大切な記憶があって、それを「思い出す」ことは(たとえ幸福なことばかりじゃなかったとしても)現在を生きる私たちに小さな励ましをくれます。
伊藤沙莉と池松壮亮の演技が、綺麗に作り上げられた押しつけではなくどこまでも自然体であるから、観る者に自身の記憶を「思い出す」余白を与えてくれているのだと思います。