ドラマや映画など、多くの作品に出演している女優・蒔田彩珠さん。(難しい漢字ですが読み方は「まきたあじゅ」です。)今後の活躍も期待される、注目の若手女優さんです。
この記事では蒔田彩珠の簡単な経歴と、彼女の出演するおすすめ映画作品をご紹介したいと思います。
蒔田彩珠 経歴
もともと兄が子役でCMに出ていて、自分もTVに出たいと思ったのがきっかけで芸能事務所に所属しました。10歳のときに是枝裕和監督のドラマ「ゴーイングマイホーム」に出演し演技力を評価され、以降「海よりもまだ深く」「三度目の殺人」「万引き家族」といった是枝作品に多く出演しています。
2018年に「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」の役柄のためにギターを練習してから、私生活でもギターが趣味となり演奏しているそうです。特にRADWINPSが好きで弾いているとのこと。
2021年にはNHKの朝ドラ「おかえりモネ」では、清原果耶演じるヒロインの妹役を演じて話題になりました。
彼女自身は普段はクールで無口に見られることが多いが、実際はよく笑う性格なんだそうです。
目標の女優として満島ひかりを挙げています。
蒔田彩珠 おすすめ映画作品
蒔田彩珠の魅力と演技力の高さを堪能できる映画作品をご紹介します。
「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(2018年)
高校生の大島志乃(南沙良)は吃音症で、人とうまく話すことができない。
入学初日、皆に自己紹介するときも「お・・・お・・・」とどもり、笑われてしまう。しかし一方で志乃は、歌を歌うのが上手い。
同じクラスの岡崎加代(蒔田彩珠)はミュージシャンを目指している少女。ギターを弾けるが、歌は上手くない。
志乃の歌を聴いて感動した加代は二人で音楽ユニットを組もうと提案し、「しのかよ」が結成される。加代のギターに合わせ志乃が歌い、文化祭に向けて楽しく練習する日々が続いていた。
クラスメイトの菊池強(萩原利久)はそんな二人の活動を最初はおもしろがって冷やかしていたが、やがて自分も参加させてほしいと言い出す。
そこに彼なりの寂しさを感じとった加代は、菊池の加入を認める。
タンバリンを手にする菊池と3人で練習することになるが、加代と菊池が仲良さそうにしていて疎外感を感じた志乃は、練習を拒むようになり……。
南沙良が吃音症の少女を静かに熱演しています。最後に志乃が皆に向かって大声で自分の気持ちを吐露するシーンがありますが、これは圧巻です。
でもこの映画は単に「少女が吃音症を乗り越えて、精神的に強くなりました」というだけの話ではないと思います。
誰にだって自分の気持ちを(大切な人に対しては特に)上手く伝えられずもどかしい思いをしたり、自分自身の嫌な部分をどうしても変えられなかったりといったことはあると思います。
そんなふうに誰もが抱え込んできた思いを志乃が代弁して吐き出してくれるから、同世代の若者はもちろん、もっと大人まで幅広く共感されるのではないでしょうか。
また志乃とは違った形で孤独な状況にいる少女・加代を、蒔田彩珠が好演しています。
サバサバしている感じでありながら吃音症の志乃のことを笑ったりせず、耳を傾けて対等に接しているところは観ていて好感を持ちました。
彼女の演技力もそうですが、外見や声ともよく合っている役だと思います。
「朝が来る」(2020年)
栗原佐都子(永作博美)と夫の清和(井浦新)は子宝に恵まれず、特別養子縁組の制度を利用し他人の子供を受け入れることを決める。
二人に子供を託したのは、まだ中学生の片倉ひかり(蒔田彩珠)。彼氏との間に意図せず出来てしまった赤ん坊を育てられず、この夫婦に預けることにした。
佐都子たちはこの子を朝斗と名付け、成長を見守りながら幸せな歳月を過ごしていた。
しかし朝斗が6歳になった頃、片倉ひかりを名乗る女性から電話がかかってきて「子供を返してほしい」と言われる。そして家にやってきたその人物には当時のひかりの面影はなく、二人は困惑する。一体、彼女は何者なのか…?
本作の監督・河瀨直美は、撮影に入る前にしばらくの期間、共演者どうしで作品と同じ環境で過ごす役積みというものを行わせることで知られる。
蒔田彩珠も1ヶ月程度の間、家族になる役者たちと一緒に生活したり、実際に中学校に通って授業を受けたりしたそうだ。
この経験によって、より自然に「ひかり」という役に馴染んでいくことができたという。
しかしこの役積みの効果のみならず、蒔田彩珠自身の高い演技力によって「ひかり」という役は深みを増している。
作品の後半はひかりの過去の描写が主体となるが、そこで彼女は立て続けに不幸な境遇へと追い込まれていく。
愛する我が子を手放さなくてはならない悲しみ、体裁ばかりを取り繕いひかりに心無い言葉を浴びせる家族や親戚、行くところがなく住み込みで新聞配達を始めるが、親しくしていた友人には借金を押しつけられ逃げられてしまう、等・・・
これらがありきたりな不幸劇ではなく、リアリティを持った半生として観る者に感情移入させるのは、蒔田彩珠の巧みな表現力によるのだと思う。
手放さざるを得ない我が子に向けてひかりが書いた手紙があり、その内容が明かされる場面があるのだが、これは感涙ものである。
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